中国の企業はどうなっているの?
 中国の企業は、国営企業、集団企業、私営企業、外資企業に分けられます。
中国経済の市場化を分析する上で、企業の動向は大きな意味をもちます。
おおまかな傾向としては、経済の担い手がこれまでの国営企業から非国有企業に移ってきています。

 しかし、中国経済の市場化傾向には地域により大きな差があります。
中国東北地方では、工業生産高が国営企業6割に対し外資企業は2割にとどまっています。
一方で、改革・解放が盛んで香港資本の進出が多い華南の広東省では国有企業が2割に対し外資企業は6割以上になっています。
上海では国有企業がある程度のシェアを持ちながら、外資企業が主体となっています。

 中国経済の問題点としては国営企業の生産性の低さがあげられます。
国営企業がシェアを減らしている一方で、非国営企業は高い成長を誇っています。
中国経済の主体が国営企業から非国営企業に移ってきています。中国はWTO加盟により、これまで規制が厳しかった金融、通信、サービスなどの規制緩和が始まっています。

 中国経済は計画経済の要素を残しつつ、市場経済化を進めています。
外資企業が進出している地域ほど市場経済化が進み、経済成長が著しくなっています。中国が市場経済化するにつれ発生すると見られる所得格差やインフレ、失業問題など克服するべき課題は山積みであるのが現状です。

<国有企業>
 国有企業は国家の投資によって創設され、国家が所有しコントロールする企業のことをいいます。
国有企業はエネルギー部門や重厚長大型産業に多く、たばこや医薬品はほぼ国有企業が独占しています。
国有企業の全てが生産性が低く赤字なわけではありません。
家電製品のハイアール、通信機器のTCLなど国際競争力が強く、多国籍企業になりつつある企業もあります。中国の国有企業の4割が赤字であり、赤字額が拡大しています。
累積赤字が膨大になっても雇用確保のため、国有企業の整理は進んでいません。
WTO加盟を機会に国有企業改革が進み、国有企業の統廃合や企業買収などにより、
国有企業の峻別が始まっています。
経営難の企業は数年で整理される予定になっています。

<郷鎮企業>
郷鎮企業とは、日本の町村にあたる郷、鎮や農民が所有経営する企業のことをいいます。
規模や技術水準から見れば、郷鎮企業は零細企業ですが、中国国内や海外でも競争力を持つ企業が現れています。
郷鎮企業は中国の解放・改革の成果であり、有力企業が現れています。
その一方で郷鎮企業の二極化が進んでいます。
市場経済化と国際競争の激化に対応できない郷鎮企業のなかには倒産した企業もあります。

<外資企業>
外資企業は改革・解放が進むにつれ増加しつづけ、中国経済における重要性が高まっています。
数ではすでに国有企業数を上回っていて、工業生産額でも国有企業とほぼ同等になってきています。
中国経済の担い手であり中国の市場経済化の象徴です。
外資企業は、中国の輸出高の半分を占め、外貨獲得の貢献度も大きくなっています。
外資企業により生産された製品が海外に輸出され、中国が「世界の工場」と呼ばれるようになりました。
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